コスト低減と実装技術

為替の影響

海外での製造体制のコスト上昇

などにより、

品質を重視する風潮が拡がりつつあるのは喜ばしいが、

価格低減の圧力は相変わらず強い。

海外で製造するメリットは低コストだが、

品質を重視するのであれば、

実装技術にも目を向けてもらいたい。

プリント配線板のコストを低減したところで、

実装技術が疎かになると製品の品質は覚束ない。

具体例を挙げればキリがないが1点例示する。

それは、電子部品のランド(またはパッド)の仕様だ。

ランドのライブラリは電子部品のデータシートに記載されるが、

ライブラリは、本来、実装条件に左右される。

従って、闇雲にデータシートを信用する必要性はない。

最適な実装条件を構築するための努力は欠かせない。

詳細は、セミナーでご案内申し上げる。

 

プリント配線板の製造と実装の棲み分け

プリント配線板の製造と実装の双方に対応する企業は多いが、

双方の製造技術に精通している企業は少ない。

プリント配線板の製造には、

専用の製造装置が数多く必要で

一方

実装作業には

プリント配線板とは全く異なる製造装置が利用されており、

実装技術全体に精通する業者はほぼ皆無といえよう。

プリント配線板を安価で提供する業者、

実装作業を安価で受託する業者の双方が存在するが、

電子部品が実装されたプリント回路板を

高品質かつ低価格で提供することは難しい。

それは、

プリント配線板の製造工場と実装工場が

同時に存在することができない理由を想定すれば理解できよう。

さらに、

電子部品の価格を一定水準以下に抑制しようとしても

流通経路の問題が立ちはだかる。

つまり、

プリント配線板

実装作業

電子部品の価格

の3点全てを低減するには、

プリント配線板の品質と価格の管理能力

実装品質の管理能力

流通経路の保有

以上の三位一体のノウハウが求められることを理解する必要がある。

 

プリント配線板の品質保証~実装品の品質保証

プリント配線板と実装品の品質は

一元的に理解する必要がある。

プリント配線板の品質を管理したところで、

プリント回路板(実装完了後の製品)の品質の維持、管理は完結しない。

プリント配線板の品質のほかに

はんだの品質

実装条件(副資材の管理を含む)

部品の保管・管理条件

検査の条件や手法

納入仕様

など多くのファクターが最終製品の品質に影響を及ぼす。

プリント配線板の品質を確保のあたっては

プリント配線板の品質の維持、管理のみでは不足する。

電子機器の組み立て後に不具合が顕在化した場合の

リカバリーについてもある程度想定しておく必要がある。

期待された機能を発揮しない電子機器の不具合を特定することが

容易ではないことを予め理解していただきたい。

フレキシブルプリント配線板のコストダウン ~ 仕様の検討

フレキシブルプリント配線板であれ

リジット(硬質)プリント配線板であれ

「プリント配線板」または「プリント基板」の呼称で一絡げで認識されて

価格競争に曝されることが少なくない。

確かに製造概念の上では相違はないが、

製造技術の面から俯瞰すると大きな相違が存在する。

今回は、用途をLED照明に限定してコストダウンの手法について論じる。

照明用途のプリント配線板は仕様が単純であるため、

価格競争に晒されやすい分野であるが、

最近の動向からは、まだコストダウンの余地が少なくない。

海外では、プリント配線板のコスト低減の手法が拡大しているが

市場での展開の速度は鈍いというのが実感だ。

コストダウンの余地は小さくない。

但し、製造企業の理解と協力が不可欠であることを申し添えておく。

フレキシブルプリント配線板のコストダウン

プリント配線板と同様に

フレキシブルプリント配線板にも価格低減の圧力が強まる。

価格低減の圧力に抗うことは困難だが、

フレキシブルプリント配線板のコストダウンには一定の知識が必要になる。

旧来の硬質(リジット)プリント配線板は、

材質(材料)

外形寸法

板厚

表面処理

発注数量

程度の情報で価格を算出する場合がある。

ところがフレキシブルプリント配線板は、

さらに多くの情報を提示する必要があり、

費用の算出作業がリジットプリント配線板より

多くの情報が必要になる。

さらに、コストの算出にあたり、

リジットプリント配線板の価格が参考にされる場合が多く、

大きな利益を得ることが難しい。

最近

フレキシブルプリント配線板の市場規模の伸長に伴い、

多くの見積依頼を承るようになったが、

リジットプリント配線板の価格帯が参考となるため、

仕様を無視した低価格を要求されることが増えた。

当方としては

高いコストパフォーマンスのプリント配線板を提供したいと考えるが

コストパフォーマンスを向上させるためには、

詳細の仕様をご提示いただく必要がある。

情報量の多寡がコストダウンの知恵を創出する。

特に、薄物プリント配線板の分野では

顧客からの情報提供が欠かせない。